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「依存症とAC」を読む

 

 

12年ぶりに自室にネット回線を引いた。コロナ禍でリモートの自助ミーティングに参加するのが目的だった。

 

 

しかし、強迫的に動画を見ることが止まらなくなり、ネットゲーム依存症の後遺症が再発。目の奥の痛みやそれにともなう頭痛、体調不良で寝込むことをくり返し、ネットを再開して4ヶ月でノートパソコンを手放すことになった。

 

やめたいが、やめられない。

 

自分の意志ではコントロールできないのが依存症だ。

 

私には、動画を見る時間のコントロールができなかった。お酒でいえば「節酒」ができなかった。

 

AA(アルコール依存症者の自助グループ)の12ステップの1

「私たちはアルコールに対し無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた」

 

私は無力を認め、ノートパソコンを処分した。

 

もちろん、スポンサー(12ステップ自助グループで回復によりそう先行く仲間)と相談して決めたことだ。  

 

恐れからくる行動障害が私の生きづらさの根源にある。自助グループにつながって15年になるが、依存症やACの課題を持つ私の性格上の欠点からの回復は容易くはない。

 

 

そんなある日、85歳の母が食事中の私に「よく噛みなさい」と言った。

 

過干渉の母にいらいらして床を蹴った。

 

当り所が悪く、かかとを骨折。杖で生活することになった。

 

医者に行くと「ここは骨折するところではないんだけど」と不思議そうだった。

 

 

幸いなことに、それから、バスや電車では席をゆずってもらう機会が多くなった。

他人から親切にしてもらう体験にとぼしかった私には、貴重な経験を得ることとなった。

 

最近手にした一冊『プリズン・サークル』(坂上香/岩波書店)は、日本の刑務所内で受刑者が回復のプログラムに取り組むドキュメンタリー記録映画だ。

 

刑務所内の回復のグループの中で、受刑者一人ひとりが自分の過去と向き合っていく。

みな壮絶な虐待を受け生き抜いてきたサバイバーだ。

 

私自身もDVのある家庭で育ち、小学校を卒業する頃には大人を信じない人間になっていた。

 

彼らとの差は、犯罪に走るか、アディクションに走るかの違いでしかない。

 

私も彼らも自己肯定感にとぼしく、他者に助けを求めることがニガテだ。

 

そこでも自助グループと同じく、正直さと仲間との信頼関係が回復の柱となっている。

 

『ライファーズ』『トークバック』など、米国の受刑者やエイズ感染者の回復の物語を長年撮影してきた著者による渾身の一冊だ。

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コメント: 2
  • #1

    とうきび (日曜日, 17 7月 2022 18:50)

    一生懸命に誰かの世話することを「骨を折る」というけど、世話される方にしてみたら、時にそれは、骨を折るほどのアツなんだよな

  • #2

    ひとみ (木曜日, 21 7月 2022)

    相田みつをの詩です。

    アノネ
    親は子供を
    みているつもりだけれど
    子供はその親を
    みているんだな
     親よりも
     きれいな
     よごれない
     眼でね

    私は、この詩を読んだ時、私が子供から見られていることなんて今まで考えた事が無かったので、
    「え?」
    と、びっくりしました。

    会報に書いたように、息子にとって"ボブという名の猫2 幸せのギフト"の主人公のお父さんと同じで私も
    「今までの私は、おまえの親になれていなかった。許してくれ」
    です。
    自分の気持ちを受け入れて分かち合うが出来なかった私が、悲しいけど、息子の気持ちを聴いてわかってあげることは出来なかった。不可能だった。
    また、自分を信じる事ができなかったから、息子のチカラや可能性や、他人からや本の知恵をもらうチカラも信じられず、心配症大魔王が、姿を現して不安で、不安で、おせっかいをしてしまう事もあり、トホホ…

    息子の人生は、息子が決めて歩むもので、私は、ただいて気持ちを聴き、朗読劇[ファジーの気持ち]のラスのように
    「一緒に考えることは
    出来るよー」
    と、選択肢を考える応援団かなぁと、最近思いました。

    かっこ悪い親だけど、あきらめず成長して親蝶々になりたいよー