

最近、変な事件ばかり多くて、ニュースもSNSも見たくない。
人と関わるのも、外に出るのも怖くなります。
弱い自分が情けないです。
クロイヌさん、どうしたら暴力は防げるのだろうか。
PN:メイ

メイさんが感じている<怖い>という感情は、安全を作る感情です。
まずは<怖い>と感じること、それが暴力の予防。
と言うのも、暴力は感じる力を奪い、感じないことが暴力を生み出すから。
マーチン・ルーサー・キングは「暴力とは人間のあるがままの姿を否定し、絶望と無力感に導くもの Violence is anything that denies human integrity, and leads to hopelessness and helplessness」と定義してます。ただ、殴るとか、叩くとか、怒鳴る…だけじゃないんだ。
この「人間のあるがままの姿」と言うのは英語human integrityの意訳です。
integrityインテグリティは辞書で引くと「誠実さ, 高潔さ」と出てくる、ハートに落とし込むのが、なかなか難しい言葉なので、「人間のあるがままの姿」と訳してみた。
それは「感情リテラシー」とも言える。
感情をそのまま認め、受け入れ、分かち合う力のことです。
自分の内側から湧いてくるいろんな感情をないものにしたり、スルーしたりせずに、そのまま認めていいということ。
ジャッジすることなく受け入れて、言葉にして伝えてOKということ。

それを否定されたら「暴力の木」は育っていくでしょう。
暴力の木のイラストを見てください。
暴力には“外に向く暴力”だけでなく、“内に向く暴力”があって、まずは、この“内に向く暴力”から自由になりたい。
つまり自分の気持ちと仲良くなることが必要なんだ。
メイさんが自分の気持ちと仲良くなれないのはどんな時?
自分を責めたり、ジャッジするのはどんな時?
もしありのままの気持ちを表すことができたら、何を話したい?
もし暴力のない安全な世界だったら、何をしたい?
よかったら聞かせてください。
🐾クロイヌ
📕暴力の木 「気もちのリテラシー “私”と世界をつなぐ12の感情」より
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先月、久しぶりに関西方面へ遊びに行った。
夜遅く、ホテルのある最寄り駅まで電車に揺られていた時のこと、急に電車が止まった。
「人身事故のため停車しました、しばらくお待ち下さい」と車内放送が流れた。
その後も度々同じフレーズが繰り返され、最後に必ず「ご迷惑をお掛けし、申し訳ありま
せん」と言う。
ご迷惑じゃないよ、誰のせいでもないよ。
パトカーや救急車のサイレンも聞こえ、だんだん心が重く、苦しくなった。手が震え、
涙が出てきた。どうか無事でありますように。
いつこの状況から抜け出せるのか分からない、車内に閉じ込められたまま、僕は、そうだ、ラジオを聴こうと思いついた。スマホにイヤホンを挿した。
1時間半ほど経った頃、電車は動き出した。
駅に着いて、ホテルへ向かう途中のお好み焼き屋に入った。温かいものを食べよう、元気になろう。焼うどんとお好み焼きを頼んで、ばくばく食べた。お好み焼きは半分でギブアップ。ホテルに持ち帰り翌日の朝食となった。

2024年の10代応援ZINE「TEENSPOST」のテーマは「ココロの窓 ひらいて とじて」だったけれど、(表紙をタップすると読めます)
今回、僕は、出ることができない閉じ込められた車両で、ラジオを聴いた。その後、元気を取り戻すために、ご飯を食べた。たとえ1人でも、限られた状況で自分を守るために、ココロの窓をひらいて、とじる行動を選択した。
どうしようもない時、心を閉じる事も必要なんだ。やがて開ける時が来たら、そっと開いたらいい。その時の気持ちに寄り添えればいい。
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知名誉
元10年引きこもり選手。30年前10代の時TEENSPOSTにつながった元17歳少年。生まれ育った沖縄の離島で今日ものんびり暮らす。TEENSPOSTで会員限定無料プログラム「沖縄からだケア」「歌うスープ家」担当。
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